猫と暮らしていると、仕事の間などの猫だけでお留守番だけでも多少の心配はあるものですが、これがさらに旅行に出かけて何日も家を留守にするとなると、どうしたらいいのか悩んでしまうものです。
「猫を飼っているから旅行に行かない」と決めている人でも、遠方で法事や結婚式などがあれば、家を留守にせざるを得ない可能性もあります。
ここでは、旅行などで家を留守にする時の、猫にとって最適なお留守番方法について書いてみます。
猫はお留守番が得意な生き物ですが・・・
猫は元々、単独で狩猟生活をしていた生き物なので、本来はお留守番は得意です。ですが、完全室内飼いで、特に「一人暮らしで猫一匹」という生活パターンの場合など、飼い主との関係が密接な場合は、何日もひとりぼっちにされるとストレスを感じて体調を崩したりしてしまいます。
また、猫は「なわばり」を作って暮らす生き物です。室内飼いの場合は飼い主さんと暮らしている部屋(室内)が「なわばり」ということになります。そのような習性から、基本的に猫は、見知らぬ場所に出かけるのは苦手です。飼い主さんがよかれと思って一緒に旅行に連れて行くという行為が、逆に猫にストレスを与えてしまう可能性もあります。
ですから、もし飼い主さんが旅行などで部屋を留守にする場合、「1泊2日」までなら、猫に勝って知ったる部屋でお留守番させる方法がいいでしょう。
「1泊2日」までなら部屋でお留守番
「1泊2日」までなら、猫に部屋でお留守番してもらいましょう。そのかわり、通常とは違った配慮が必要になります。たとえば、フードやお水、トイレの数を通常より多く用意する必要があります。
そして、最も注意しなければいけない点は、猫だけでお留守番している部屋の温度と湿度の管理です。留守中を通して猫が快適に過ごせるようにしてあげなければいけません。
特に夏場は、部屋を閉めきりのままだと室温が40~50℃近くまで上がることもあります。部屋に小窓があれば開けておく、換気扇をまわしたままにするなどして、風の通り道を作ることが大切です。ただ、近年の日本の夏の暑さは、それだけではやはり限界があるので、エアコンをつけたまま出かけるのがベストです。
猫にとっての快適な室温は、人間よりも少し高めです。冷房の設定温度は30℃前後がベストです。また、冷房ではなくドライ設定でもいいでしょう。
また、冬場に留守にする場合は、日当たりのいい場所に猫ベッドやクッションを置いておいたり、飼い主さんが普段使っている冬用の掛け布団や毛布などを敷きっぱなしにしておいて、猫が入れるようにちょっと隙間(空間)をあけておくのもいい方法です(隙間など作らなくても、勝手に潜り込んでることもある)。それと、留守中に暖房器具使用するなら安全面を考えてやはりエアコンがベストです。設定温度はは20℃前後ぐらいでいいでしょう。
猫だけのお留守番時のチェックポイント
すでに、猫にとって安全な部屋の環境作りができているという前提で
- 留守中の室温管理はできているか?
- フード・お水は十分に用意してあるか?
- トイレの数は多く設置してあるか?
- 猫の目につく場所の電気コードは抜いてあるか?
- 危険なもの(煙草の吸殻など)は片付けたか?
- お風呂の水は抜いてあるか?(出入り禁止でもOK)
- 窓は閉まっているか?(猫の脱走・不審者進入の危険)
フードやトイレにも適切な工夫をする
留守中のキャットフードは、衛生面から考えると「ドライタイプ」のフードがベストです。もし、ウェットタイプのフードしか食べないという場合は、市販されているタイマー付の自動給餌器を使うという方法もあります(付属の保冷剤で保冷できるタイプもある)。ただ、ウェットタイプは、どうしても傷みやすいのであまりおすすめできません。自動給餌器はもちろんドライタイプでも使用できます。お皿に出したフードを全部食べてしまうという猫ちゃんにはタイマー付の自動給餌器がおすすめです。
お水は、猫がひっくり返さないように、大きめな器にたっぷり入れておくか、複数用意する、または、市販されている自動給水器を利用するのもいいでしょう。
「1泊2日」留守にするなら、トイレは最低でもいつもの数に+1個用意しておきましょう。また、複数の猫がいるという場合は、数に余裕をもって用意してください。
帰ったら、猫と十分なコミュニケーションを!
「1泊2日」までなら部屋でお留守番は大丈夫だとはいっても、一人暮らしで猫を飼っていたり、猫と飼い主さんの関係が密接な場合は、やはりストレスになる可能性はあります。
部屋に帰ったら、すぐに、たっぷり遊んであげる、甘えさせてあげるなど、猫と十分なコミュニケーションをとってあげてください。また、新鮮なフードとお水を用意してあげて、トイレの排泄物の片付けも忘れないようにしてください。
2泊3日以上の旅行などで部屋を留守にするとき
「1泊2日」までなら、猫に部屋でお留守番してもらうことが可能ですが、2泊3日以上の旅行や、何かしらの事情で部屋を留守にする場合は、留守中のフードの管理やトイレの汚れ、そして、万が一の事故などを考えると、猫だけのお留守番は避けたほうが無難でしょう。
ですから、2泊3日以上の旅行や、何かしらの事情で部屋を留守にする場合は、
- 友人・知人に頼む(部屋に来てもらう)
- 動物病院に預ける
- ペットホテルを利用する
- ペットシッターに依頼する
- 旅行に一緒に連れて行く
などの方法を考えることができます。
友人・知人に頼む(部屋に来てもらう)
信頼できる友人や知人にお願いして、部屋に猫の世話に来てもらう方法は、気楽ですし、安心で、最もリーズナブルな方法です。ただ、気軽に頼める方法ではありますが、やはり事前に一度、食事の与え方や、トイレの掃除の仕方などを打ち合わせをしておいたほうがいいでしょう。
また、世話を頼む友人や知人が、あなたの愛猫と会ったことがないという場合には、打ち合わせ時に一度顔合わせをしておくといいかもしれません。
留守中の猫の世話を頼む友人や知人には、「(現在)猫を飼っている」「猫を飼った経験がある」ということが多いと思いますが、念のために打ち合わせ以外にも「マニュアル・メモ」的なものを部屋に置いて(貼って)おくといいかもしれません。
例:マニュアル・メモ
- フードの量・回数など
- トイレ掃除のやり方
- かかりつけ動物病院の場所・電話番号
- 旅行先(出先)、宿泊先の電話番号など
- あなたの飼い猫が好む遊び方、おもちゃなど
このようなメモを、もしも留守中に何かあった場合に、すぐにお世話に来ている友人・知人があなたと連絡が取れるように、部屋に残しておくといいでしょう。
動物病院に預ける
すべての動物病院があてはまるとはいえませんが、ペットの一時預かりをしてくれる動物病院もあります。まずは、かかりつけの動物病院に預かりの有無、料金などの問い合わせをしてみましょう。
動物病院に預けるメリットとしては、もし病気になってもすぐに診てもらえることがあげられます。特にかかりつけの動物病院であれば、あなたの愛猫のカルテもあるので安心できます。ただし、動物病院は当然のことながら病気のペットが集まる場所でもあります。ですから、事前にワクチン接種をしていることが必須条件です
動物病院に預けるデメリットとしては、基本的に一日中ケージの中に居ることになるので、飼い主さん以外の人間や他の動物に慣れていないという猫にはストレスになることもあります。あなたの愛猫さんの性格を見て判断するようにしましょう。
ペットホテルを利用する
ペットホテルの中には、信頼のおけない業者が運営していることもあります。ですから、ペットホテルに猫を預ける場合には、
- 獣医師が経営しているペットホテル
- 動物病院と提携しているペットホテル
- 動物衛生看護師がいるペットホテル
以上のことを、基準として選んだほうがいいでしょう。
利用時には、一度ペットホテルに行って施設や環境を見ておくことをおすすめします。そうすれば、ペットホテルの従業員の対応や身だしなみなどでもホテルの良し悪しを判断することもできます。そしてその際に、預けている期間の病気や事故のときの保証についても確認しておきましょう。
また、ペットホテルの利用時には事前のワクチン接種が必須です。それから、預ける前に動物病院で一度健康診断を受けておくといいかもしれません。
あなたの愛猫がフードの好き嫌いが激しいという場合は、いつも食べているフードを持参したほうがいいでしょう。
ペットシッターに依頼する
ペットシッターとは、飼い主さんの代わりにペットの世話をする人(業者)のことをいいます。飼い主さんが留守の間、自宅で世話をしてくれるので、知人や友人にお願いするのと同様に猫には負担の少ない方法です。
ただ、ペットホテルと同様に、残念ながら中には、信頼のおけない人(業者)があるのがペットシッターです。
ペットシッターに依頼する場合、留守中に家の鍵を預けて猫の世話を頼むことになるので、必ず事前に面接をして、信頼ができる人物(業者)であるかどうか確認して、納得のいく人物(業者)に依頼するようにしてください。
また、ペットシッターを謳う人(業者)の中には、いわゆる「便利屋」の一環としてペットシッター業務を請け負っていることもあります。「便利屋」の場合は、必ずしもペットが専門というスタッフがいるとは限らないので、できるだけペット(猫)専門のスタッフがいる業者を選ぶようにしてください。ペットシッター依頼時に、事前の訪問や面接、打ち合わせを嫌がる、拒否するような人(業者)は、当たり前ですが絶対に避けましょう。
ペットシッターに依頼する場合も、基本的に事前のワクチン接種(接種済み)が必要です。
旅行に一緒に連れて行く
基本的に猫は、見知らぬ場所に出かけるのは苦手な生き物ですが、猫の性格によっては、一緒に旅行も大丈夫ということもあります。私の知り合いの中にも、数は少ないですが、毎年実家に車で一緒に連れて行くという方もいます。
ただこれは猫それぞれの性格によるところが大きいので「例外」的に考えておいたほうがいいかもしれません。
もしも、猫と一緒に旅行をする場合は、宿泊先にペット(猫)を受け入れる態勢ができているかどうかを、事前に確認しておく必要があります。それはなぜかというと、犬はOKでも、猫は×というところもありますし、「ペット同伴歓迎」を謳っていても、実際は「部屋に猫を放すのはNG。ケージの中だけでお願いします」というところもあるので、トラブルにならないように事前によく確認しておいてください。
帰ったら、猫と十分なコミュニケーションを!
動物病院やペットホテルに預けられることはもちろん、留守中に知人や友人、ペットシッターに世話を頼んだとしても、猫にとって大好きな飼い主さんがいない留守の期間は、やはりストレスです。特に、一人暮らしで猫を飼っていたり、猫と飼い主さんの関係が密接な場合は、ストレスの度合いも高くなります。
旅行(出先)から帰ったら、できるだけ早く迎えに行き家に連れて帰る、部屋に戻ったら、たっぷり遊んであげる、甘えさせてあげるなど、猫と十分なコミュニケーションをとってあげてください。


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